「それはさておき」

Courio-City 公式ブログ

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ひのりごと 12

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そんなこんなで(ひのりごと 11参照)、
一昨日から強風と共に降り続いた雨は、昨日のお昼過ぎに止み始めた訳ですが…

空が少しずつ静かになり、アスファルトが乾き、水分を背負ってうなだれていた草や花がふわっと軽くなって行く瞬間。
日が沈んで暗くなるのに間に合うように、街に久しぶりの光が射す光景。

その少しずつ変化していく、グラデーションの中に居続ける、気持ち良さ、心地よさはなんとも言えません。

毎日走っていれば、こんな事、幾度となく繰り返す事なのですが、
でも、その度に、驚きの様な、高揚する様な気持ちになるのです。

大げさなのかもしれないけれど、この気持ちがあるうちは、「まだ走れるな。」と、思います。

ひのりごと 11

ポツ…ボツ、ボツ、ポツ…。

すっぽり被ったカッパのフードに、雨が当たる音が聞こえます。

今日は春の嵐。
灰色の空の下、正面から思い切り吹き付ける雨と、その中に紛れる桜の花びらが綺麗でした。

被ったフードで少し狭まる視界と、少しだけ遮られる風の音。
雨が降るとこのフードの中の、いつもより少し静かな空間で、あれこれ考えます。
晴れていても、走りながらいつもあれこれ考えるのだけど、少し集中して落ち着いた気持ちで、アレコレと。

そして、必ず思い出す人がいます。

雑に伸びたボサボサの金髪。歯は抜けて、いつも同じワークキャップを被った、イギリスのどこかのメッセンジャー。
彼とは何年も前のイベントで出会いました。
お互いの国の仕事の話しをしていた時に、雨の日の話になりました。
彼は雨が好きだと言います。
「雨の日は、街を歩く人が少なくなるから走りやすくて楽。」なのだそうです。
「ふーん、なんでも気の持ちようだなー。」
と、経験浅き日の私は単純にも感化されました。

以来、雨が降る度に彼を思い出します。
未だにその言葉に特別以上の特別な思いがある訳でもないけれど、なんとなく頭の中に浮かぶのです。

さて、今日の雨は15時頃まで降り続きました。

冷えた体を、人形町の「柳家」の焼きたての鯛焼きで温めました。パリっと香ばしい皮が大好きです。

いつも大行列で、なかなか買えない柳屋さん。しかしこの嵐の中に買いに来る人はさすがに少ない様で、今日はあっさり買えました。

うん、確かに。
彼の言葉がまた頭に浮かびました。

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安全への意識

こんにちは!
東京より満開が遅いと言われる横浜の桜は6〜7分咲きといったところで、今週末か来週には見頃を迎えそうです。

今日は先週末3/16にクリオシティで参加した「神奈川県警察主催の二輪講習会」についてレポートしたいと思います!

クリオシティではバイク(二輪車)によるデリバリーも行っています。
ですが、当然スピードや車体の大きさなど自転車とバイクでは感覚の違ってくる点って多々ありますよね。
自転車、バイク共にプロフェッショナルのクリオシティはこうした講習会への参加によっても常に安全確実なデリバリーを心がけています。

さて、課題内容ですが教習所で走る内容とさほどかわりません。
ブレーキング、スラローム走行、クランク走行、一本橋(平均台のような細い板を落ちないように出来るだけゆっくり走る)でした。
また技能講習の合間に白バイ隊員による現場目線の走行時アドバイスや、日頃のバイクメンテナンスなど役立つ情報をレクチャーしてもらえます。

実際に課題やレクチャーをこなしてみると教習所で出来た事が意外に出来なくなっていたり、新しい発見があったりと様々な気づきが得られました。

特にメッセンジャーのような「街を走るプロ」にとって、自身の生活やサービスの向上といったあらゆる面で安全への意識はものすごく大切な事です。
これから暖かくなるので自転車でどこかへ出かける計画などを立てている方もいらっしゃるかと思います。
横浜では信号のタイミングが大きく変わった所が数カ所できていますよ。
新しいシーズンには、前まで当たり前だったことが一週間後には違っていたりします。
今一度安全走行への意識を整理して事故などの無いよう自転車ライフを楽しんでいって欲しいと思います!!

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県警バッジ

二輪集合

なんと今回講習を担当してくれたのは神奈川県警察に5人しかいないという女性白バイ隊員ホワイトエンジェルスの3名でした。
写真等はNGということで講習風景含む写真を載せる事が出来ないのが残念!!
ですが担当が女性隊員という事もありクリオシティ一同より真剣に講習へ取り組んだことは容易に想像していただけると思います!笑

そして集合写真です。
これからも安全確実をモットーにお客様の期待以上に応えていきます!
真剣な内容のため長くなりましたが、これからもクリオシティをよろしくお願いいたします!!

ひのりごと 10

「ナツ、ナツ、ナツ…夏ね。」
手のひらで、自分の腕を右左交互にポン ポンと叩きながら(80年代のアイドルを彷彿とさせる可愛らしい仕草…)、銀行の受付の方が言いました。
腕を出したTシャツ姿の私を見ながら、嬉しそうに。

東京は、昨日の、風吹き荒れるグレーな空から一転して、とても強い日差し。街中の街路樹も一斉に花を咲かせ始めました。
その勢いに圧倒されるくらい。

そんな景色をずっと眺めていれば、自分のTシャツ姿も、さほど違和感はないけれど、一日中室内で仕事をされている方にとっては、半袖短パン姿は新鮮な景色のようです。
そして春を感じる姿に少し気持ち軽やかになるのか、
ビルですれ違った見知らぬ方からも、「Tシャツですね。」と、何度か声をかけられました。

いつの間にか、街路樹の様に自分が季節感を感じさせる役割になっていました。

実は、

週末に観た映画と、昨夜まとめて観たドラマのずーんと重い内容に気分はどんよりで、急に花だらけになった街の様子にも、心なしかついていけてなかったのですが、そんなやりとりを何度か繰り返しているうちに気持ちがほぐれました。

映画やドラマに多いに影響を受ける私。
春を通り越して、夏な私の姿に影響される人。
そして、そんな人からまた影響を受ける自分。

映画やドラマの様にエンターテイメントのかけらもない地味な私ですが、どうやら少しばかりのウキウキは運べるようです。

横浜情報発信「パパスのザ・よこはま」No.1

こんにちは。

ここの所ブログの更新が滞ってしまい、そんな状況を打破するべく今回より新連載パパス的横浜オススメスポット紹介、題して「パパスのザ・よこはま」を連載したいと思います。
日々街の変化を目にするメッセンジャーならではのHOTな情報満載でお届けしたいと考えていますので宜しくお願いします!!

そして、第一回目の今回は「大岡川」を紹介!
大岡川というのは横浜の関内エリアとみなとみらいエリアを分ける様に流れる川で、ちょっと前にはアザラシのタマちゃんが迷い込んだりもして知ってる方もいるかもしれません。

そんな大岡川が一年で1番盛り上がるんではないであろうかと言うのが毎年開催される桜まつり!
桜の咲く季節大岡川は川沿い約5~6キロに渡って桜が満開になり、中でも日ノ出町駅から黄金町駅にかけての野毛町エリアでは桜まつりが開催されます。桜の木の下に様々な屋台が並ぶ姿はさすが”飲み屋の町”野毛と言ったところでしょうか。
普段入りずらいお店も屋台出店なら気軽に行けてしまうのがいいところ。
三月末から赤提灯が川沿いに灯り始めるともうすぐ桜が咲く合図です。暖かい春の風と共に待ち遠しい春の一大イベントですね!!
屋台は桜まつりの土日以外にも出店ありなので仕事後の美味しいお酒や料理を楽しみに足を運んでみてはいかがでしょうか?

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さくら2

さくら1

去年の桜満開時期の大岡川。
川面には小舟も出ており、その上から桜や食事を楽しむ事も出来ます。

以下に桜まつりの簡単な詳細を記載するので、気になった方はぜひチェックしてみてください。

<桜まつり>
4/6(土)~4/7(日)
ぼんぼり点灯期間
2013年 3月23日(土)〜 4月14日(日)17:00〜24:00
詳しくはこちらのHPへ
http://river-sakura.com/

山のメッセンジャー?!

メッセンジャーをクーリエと呼ぶ国もあります。

クーリエとは「運び屋」みたいな意味で使われているようです。

僕は趣味で登山をやっています。
今回は、好きが高じて週末を利用して山でもメッセンジャーをしているのでその話をしたいと思います。

山でもメッセンジャーって何のこっちゃという感じですが、実際に山にもメッセンジャー(運び屋)が存在するんです。
それは山の山腹や頂上に立地する山小屋などへ資材や食料、燃料など様々なものを運び上げる仕事で、歩荷(ボッカ)や強力(ごうりき)と呼ばれ今でも実際にカラダ一つで荷物を背負って届けているんです。

歩荷する際は、背負子というリュック状のフレームを背負ってそこへ箱詰めされた食材やガスボンベなどを紐で括り付けて運び上げます。重さは運ぶ人間の体力に合わせてまちまちですが、中には100kg以上の重さを山頂まで運びあげる猛者も存在します。100kgというと普通体系の成人女性2人を背負っているくらいでしょうか?それを背負って数時間山道を歩く訳です。山道を想像できない方は街の舗装路でもいいです。十分辛いはずですから。。。

そんな仕事あるんだって感じですが、やはり現在歩荷で生活している人は少ないそうです。
供給する側の歩荷が相当の体力と精神力無くしては日常的に続けていくのは大変であったり、今では場所によってはヘリコプターでいっきに上げてしまったりと需要は限られるためあまり大勢が歩荷しているというわけではないのです。
ただその反面、歩荷がなければ経営が出来ないという山小屋もあったり、エベレスト登山に代表されるような高所登山では歩荷の様な仕事が多くあり、エベレストにおいては運び屋を雇わないと登れなかったりもします。

僕たち街のメッセンジャーも一時期景気のどん底にありながらも必要とされるところから必要とされ、いまでも街を自転車で駆け抜ける毎日です。
街のマーケットは山と違い日々すごいスピードで成長しています。
気づけば新しいビルが建設され、新しい企業が生まれます。

僕たちメッセンジャーも持ち前のスピード感で街の成長に追いつき、「君たちが居なくちゃ経営が成り立たないよ!」と言われるような仕事を一つでも増やして、メッセンジャーと言う仕事をもっと盛り上げていきたいですね!

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いずれも僕が持ち上げた荷物で40〜50kgくらい。
重い荷物の依頼はメッセンジャーPPSまでどうぞ!!

ひのりごと 9

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一日で一番手に触れているもの。

ハンドル。

そのハンドルには、もう何年もコットンのバーテープ(ハンドルに巻いてグリップを高めるもの)を使用しています。

使い続けると少しずつ布地が擦れて薄くなり、日光や雨にさらされて色褪せていくのが土臭くて好きです。

また、革やビニールとは違って、固くて優しくない感触がぎゅっと気持ちを引き締めてくれます。

しかし、いい味を出してくれるこのバーテープも使い過ぎると、

壁に立てかけたり、倒れて地面と接触したりを繰り返し、破けてほどけてボロボロに。

自転車自体のズタボロ感を急速に高めてくれます。

そんなボロボロになったバーテープを、去年交換してもらいました。

力強く、均等に巻かれたバーテープは握り心地だけでなく、美しい見た目からも走る気持ちを高めてくれます。

交換してくれたのは元メッセンジャーのノッチ。

そのノッチがお店を始めました。

「自転車の修理やメンテナンスを中心としたメカニックショップ。」

名前は「EFFECT」。

EFFECT…効果、影響、作用、出来映え、手答え

交換して一年近く経ってもよれることなくしっかり巻かれたバーテープ。

とても地味なパーツですが、直に握る手のひらに、そして毎日の仕事に確実に心地よさを与えてくれています。

生活する中で欲しいものはたくさんあっても、実際手に入れて使用できるものはわずかなもの。

ならば、自分にとってEFFCTIVEな物や人を大事に選びたいと思います。

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EFFECT

東京都世田谷区大原1-63-4

 

自転車日和 Vol.27

 

こんにちは。ブログをすっかり怠けていた87犬です。

いつの間にかこのブログ自体が新しくなり、見た目も機能も一層充実しました。
ゆっくり更新ですが、時々は覗いてみて下さい。

今回は、季刊誌「自転車日和 vol.27」発売と、連載コラム「エムズカフェ」の最終回のお知らせです。

自転車日和vol.27 表紙

 

自転車日和は3ヶ月に1度のペースで発売されるため、今回のコラムが10回目ということは
期間にして2年半、担当させていただいたことになります。

毎回締切前日になっても「まだ書いてない、ヤバいヤバい…。」と、いつも難儀してきましたが
終わったいま振り返ってみると書くことを通して昔の記憶を整理したり、改まって物事を考えてみたり、
お陰で色々と整理することができたので、ありがたく思えますね。

今号のコラムは、メッセンジャーに関する質問にお答えするかたちで書いています。
メッセンジャーネームのこと、無線のこと、メッセンジャーが仕事で使う自転車のこと、
そしてメッセンジャーとして働く際の心得みたいなことについて私的見解を書いていますので、
興味ある方はぜひご高覧を。

↓がそのページです。(後ろの方に載っています)

 

 

さらに、前半カラーページにはクリオのメッセンジャー「ちかっぱ」も登場しています。
彼の愛用するウィンターシーズンのアイテムが紹介されています。

彼は約35kmの距離を自転車通勤しているだけあって、クリオ随一の鬼足の持ち主でもあります。

(となりのハム職人さんも実は元クリオのメッセンジャー・・・)

書店に行った際はぜひ! ^^

 

ちかっぱの紹介

 

ひのりごと 8

私の周りで、美味しいと評判のカップラーメン。
鶏と塩の透き通るスープ。具は柚子風味の鶏団子のみという潔さに惹かれ…。(パッケージを見ただけ。)
しかも、スーパーやコンビニで中々手に入らないとなると、余計に想像は膨らみ…。

amazonでポチッ。

届きました。
1月の、あの大雪の日に。
雪が全身にまとわりついたままの宅急便の方が、うつむき気味に段ボールを抱えてやってきました。
はっ!
ケース買いしたので段ボールにはデカデカと商品名が。
あ、、すみません。
「今」じゃなくてもいい、こんなものの為に、よりによってこんな日に。
あぁすみません…。
同業者故の余計な同情。

普段、
「なんで雨や雪の日にこんなものを運ばないといけないのか。」
なんて事は一切思いませんが、届けられる側になると慮ってしまいます。

そして昨日も、みぞれ混じりの雨の一日でした。
iPhone操作の為に、先を切り落とした手袋から覗く指は早々に限界を迎え、冷たく濡れたサドルに座るのが嫌で終始立ち漕ぎ。雪の結晶が顔にチクチクとささり、痛みで正面を向く事ができず。
あの日の配送員の事もチラチラと浮かびます。
家に着くとドッと疲れが出ました。

しかし一夜明ければ、
雪負けして赤らんだ頬を鏡で見て、「おぉ…、頑張った風の顔。」と、ちょっと誇らしげに思う自分。
(世界のメッセンジャーはナルシストな性分で成り立ってます。多分。)

あの配送員も同じ心持ちなのだろうか。

季節柄、冷たい雨の話が続きましたが、今日は快晴。
湿った自転車、靴、メッセンジャーバックが段々と乾いていくのに気持ちよさを感じながら今日も走ります。
(爽やか~)

ひのりごと 7


赤いパタゴニアの古着のジャケット。もう9年近く着ています。
なぜ購入した年月を覚えているかというと、この仕事を始めてすぐに買ったからです。
雨の日用に…。
ナイロン100%ではあるけれど、止水加工もなく、古着故に撥水性もないこのジャケットをどうして雨の日用に購入してしまったかというと、雨の日に一日中走り続けるとどれくらい濡れるかが分からなかったからです。
今でもお客様や友人に、「雨の日はどうしているの?」とよく聞かれますが、当時の私も同じ様に知りませんでした。
そして、ある冬の寒い日に初めての雨の日を迎えます。
結果はずぶ濡れ。
雨はジャケットを通り抜け、着ているもの全てを濡らし、大手町で遭難寸前になりました。大げさではなく。
耐え忍ぶ様に何とか業務を終え、その足でレインコートを買いに行きました。
そこでまた、値段に驚愕します。レインコートが数万…。レインコートが数万!

ある程度の想像と想定は大切だけど、やってみないと分からない事がほとんどです。
そして、「分かった事」については、ある程度の想定と準備ができます。心の準備も。

とても心配性で気の小さい私ですが、こうしてメッセンジャーを続けてきました。

そろそろ新しい事に挑戦してみようと近頃ドキドキしているのですが、「やってみてよかった。」というメッセンジャーでの実感を生かして、勇気を持って一歩踏み込んでみようと思っている今日この頃です。

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