今朝、電車に乗りながら、大貫妙子さんの歌を聴いていたら、はっとしました。
そして、最後に更新する為に長々と書いた「ひのりごと」の文章を削除しました。
自分がどんな思いで、どんな事を十年やってきたのかをつらつらと書いたのだけど、そんな事よりも、もっとシンプルで、素直に自分の十年を表せる一言が、歌の中にありました。

「ひたむき」
この一言がメッセンジャーになってからの、自分そのものだなぁと思いました。

そもそもメッセンジャーやるような、体力も運動神経もなかったし、
(今もないし)
いきなりヒップホップな挨拶(メッセンジャーがよくやるやつ)できるような軽やかさもなかったし、
(今もないし)
そもそも、顔がメッセンジャーっぽくないし、
そもそも、そもそも…
メッセンジャーなんかやる柄じゃないんですよ。
私。

でも、なぜか直感が働いて、絶対やりたいと思って飛び込んで…
それからは、何を見ても新鮮で、日々の仕事に味わったことのない高揚感があって、周りにいる人たちは本当にかっこよくて…。

だけど、やっぱり、そこにすっと溶け込める器用さは私にはなくて…

だから、ずっとずっと、ひたむきにみんなについていきました。
ひたむきに仕事をしながら、メッセンジャーというものを自分なりに味わって、
かっこいい人達と同じ街を走って、
イベントに関わりながら、その空間に一緒にいて…

すぐにそれっぽくはなれなかったけど、すぐにみんなとベタベタはできなかったけど、ひたむきにメッセンジャーの事を思い続けていました。

一途なんです、私。
そして、しつこい…。

先週の土曜日に、メッセンジャーの大先輩Nさんに、送別会を開いてもらいました。
その会の最後に、Nさんが選んだ十人が挨拶をしてくれました。
同期、後輩、ご近所さん、同僚、友人、そして…メッセンジャーを始めた頃は憧れすぎて怖くて近づけなかった人も。

十人それぞれの言葉は、どれもそれぞれらしく、優しくて、温かいものでした。
うれしくて、うれしくて、こぼさないように大事に聞きました。

そして聞きながら、ひたむきにみんなの事を見つめていた自分の事も、向こうから見ていてくれたんだということに気づきました。

ひたむきに思い続けていたことは、いつの間にか通じ合っていました。
十年間、恋し続けて良かったな。
不器用なりに思い続けて良かったな。

寂しさや、切なさは一つもなくて、
ただ、ただ…
「うれしい。」
それが今の素直な心境です。



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会社のブログの片隅で更新していた「ひのりごと」は今回で終了です。
今まで読んで下さって、ありがとうございました。
この場所、機会を与えて下さった、社長に感謝しています。
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2014年5月22日 のり