Courio-City 公式ブログ

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ひのりごと 38

最近の楽しみは朝のラジオ番組。

仕事に行く前にいつも同じ番組を聴いています。

数年前にテレビが無くなってから、音が無いのがさびしくて意識的にラジオを聴くようになったのですが、そんな生活にもいつの間にか慣れて、今は本当に面白いと思う番組を見つけたら聴くようにしています。

その朝の番組は、音楽の紹介を中心とした構成なのですが、私が思う「ラジオらしいラジオの世界」がそこにはあって、なんだかいい気分になれるのです。

友人や家族の誕生日に合わせて曲をリクエストするリスナー。

それになるべく懸命に応えるDJ。

先に読まれたリスナーからのメッセージに反応して、さらにメッセージを送る別のリスナー。

そしてそれを細やかに汲み取って繋ぐDJ。

とにかくDJが真面目なのです。

そしてとても身近に感じます。
メッセージを送れば必ず読まれる…読んでくれるんじゃないかと思ってしまうほど。

テレビも好きだけど、テレビではなかなかこんな感覚って生み出せないんじゃないかな。

 

今日、久しぶりにお届けに行った会社がありました。

「ここに来るの久しぶりだな。」と思いながら、いつもの担当者へ内線。

いつもの通用口の前でサインを頂く。

そして最後に「お久しぶりですね。」と声をかけて頂きました。

何気ない一言だったのだと思いますが、同じように思って頂けていた事がとても嬉しかったです。

メッセンジャーはたくさんある物流の中の一つの手段ですが、その中でもより身近に感じて頂けたらいいなと思います。

朝のお気に入りのラジオ番組のように、応えてくれるのを期待しても良い存在。

 

先日、仕事中に乗っていた自転車に突然のトラブルが発生しました。

真っ先に思い浮かんだのは元メッセンジャーの自転車のメカニックのお店(ここでも何度か紹介したEFFECT)。

すぐに電話しました。

期待通りのばっちりのアドバイスと、次の日も滞りなく仕事ができるようにと早急の対応。

 

身近で頼りになる存在って本当にかっこいいんだな。

私ももっともっとかっこよくなりたい。

ひのりごと 37

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昨日は街がピカピカしていました。

前日の木曜日は、朝から家に着くまで、一日中雨に打たれ、ずぶ濡れになったメッセンジャーバッグと靴は朝までに乾き切らないままのスタートでしたが、残った水分も、ちょっと重い気持ちも 走るごとにふわっと軽くしてくれる景色。

この感覚はもう何回味わったか分からないし、以前のひのりごとにも書いたのかもしれないけど、味わう度に人に伝えたくなる清々しさです。

そして、天気と景色の気持ちを後押ししてくれる力にもすごいなと毎回思わされます。

これも以前のひのりごとに書いた気もするけど、まぁいいか。

人に伝えたくなるほどの清々しさを、素直な気持ちのまま写真と一緒にここに残しておきます。

ひのりごと 36

2014年3月31日。

あの番組が終わりましたね。
13時過ぎに、ふと時計を見て、
「あ…終わった。」と思いました。
長い間、毎日当たり前の様にあったものが無くなるというのは、寂しいと同時に不思議な感じがします。

そして同じ日の今日、お昼に足繁く通っていた天麩羅屋さんのパートのおばちゃんが辞めたそうです。(お店のホームページで知った。)
確かにパートのおばちゃん募集してたもんなぁ…。(「長く」じゃなくて「永く」できる方、募集してたもんなぁ。)
世間話する程の仲ではないけれど、いつもお昼の混雑時に手際良くオーダーをこなすお店のチームプレイの一旦を担っていたおばちゃん。
次に行った時には、いつもの顔が無いんだと思うと、ちょっと寂しくなりました。
ちなみに、おばちゃんは趣味の踊りに専念するそうです。
去る者はあまり寂しくないものですよね。

そして今日は数年続いていた、虎ノ門の大規模な道路工事がほぼ終わり、とても大きな道が開通しました。
地図も大きく変わるような変化です。
どう進めばいいのかもまだ分からず、好奇心と一緒に今日は2回も通りました。
すると、ここでも寂しい様な何とも言えない感覚がありました。
長すぎて、ずっと続く様な気がしていた工事が終わりを迎え、目の前にはドンと広がる見知らぬ道。

多分、この道路が生活の中に浸透していくのが見えない…想像つかなくて、置いていかれた様な気持ちになったのだと思います。
道路と一緒に建設された大きなビルが青い空の下にあるのもまだ馴染めないし。

毎日色々な所を走って、初めてだらけだった道も、いつの間にか馴染みの道になって、お気に入りの道ができて…。
よく訪れていたビルが無くなって、寂しさを感じても、新しいビルができればそこに何が建っていたのか分からなくなって…。

日々変化していく街や道を、毎日走る事でからだに馴染ませていた感覚は、自分が走らなくなったらもう無いんだなということに初めて気がつきました。

「地形は変えられない。変えても土地は覚えている。」
これは、今日終了したお昼の番組の司会者の名言です。(ノリ選)

寂しいと感じるのは、もしかしたら、感じる人の勝手な思いなのかもしれないと思った年度末でした。

ひのりごと 35

ある芸人さんが、テレビで「夢なんか絶対叶わない」という話をしたことが、話題になっているという記事をネット上で見かけました。

その話を私的解釈を交え、芸人さんの関西弁を使用して超要約、引用すると、
『社会なんかジャングル。大人がジャングルめっちゃええとこ!と言ってるのを聞いた子供が、何の準備もせずに行ったら、ヘビおるやん、こんなんイヤや!と簡単に挫折する。だからジャングルなんか死ぬほど暑いし、毒蛇、怪しい鳥ばかりで何にもないぞ。せやからホンマに努力して、勉強して、色んな準備をしてから行けよ。こう言ったら頑張る。』
という話しで、最初から甘い夢ばかり見させるなということなのですが…
この内容については賛否両論あるものの、芸人さんのキャラも重なって、私は興味深く読みました。

と同時に、ある事を思い出しました。というより、フラッシュバックしました…。ドキドキ…。

クリオシティの前に所属していた某メッセンジャー会社の面接を受けた時のことです。

自転車の経験はママチャリのみ。飛びこもうとしているのは完全な男社会。
とても緊張して挑んだ面接でした。
外から面接会場を覗いたら、担当の社員さんが腕を組んで、全く笑わずに待っていました。
もう最初から帰りたくなる空気感。
そして面接が始まり、色々な質問に答えていったのですが、何を言っても返ってくるのは、
「あなたには無理だと思うけど、大丈夫か?」
という言葉。
でも、私もすごくやりたいので、
「大丈夫です!」
と答えます。なのに、
「本当にキツイけど大丈夫か?今いる女性は本当にタフな人たちだ。」と返ってきます。
そうなったら、こっちも更に、
「大丈夫です!」
と何度も言うしかないわけで…。
一生懸命気持ちは伝えたものの、ダメだと思いました。

しかし数日後、「合格」の連絡が。
本当に嬉しかったです。

そして未知の世界に入っていったのですが、その後はこの面接をして下さった社員さんの言葉の意味を感じる日々でした。

過去のひのりごとにも書きましたが、
雨は想像以上に濡れました。
車道は想像以上に怖かった。
荷物は想像以上に重かった。
夏は暑くて臭くて、冬は寒くて痛くて…。
想定内のことなんてありません。
大丈夫と思っていたけど、それ以上の事が起こる毎日です。
今も。

でもジャングルにもいいことがたくさんありました。
ジャングルに行かないと出会えなかった人達。
ジャングルでしか見ることのできない景色。
ジャングルでしか味わえない、湿った熱い感覚。

結局ジャングルに10年近くいました。

毒蛇も怪しい鳥も(出会ったことのなかった人種も!)いたけど、ちょっとずつ慣れました。
踏み込んだ勇気を無駄にせず、ジャングルに少しずつ自分の居場所を見つけることができました。

あ…、なんかいい話風に終わりそうな感じになってきたので、そろそろやめますが…、

自分にとってジャングルに行けたのはとってもラッキー、そして本当に面白かったと思っています!

そのジャングルから、そろそろ次のジャングルに移住します。

そう、次もジャングル!
きっとずっとジャングル。

やっほーい!

追伸
某社の面接して下さった社員さんには今でも感謝しています。

ひのりごと 34

大雪の爪痕残る東京に懐かしい音が響きました。
少し乾いた聞き覚えのある音。
一瞬の間を置き、蘇る記憶…。

「あ…これは…ズボンが破れた時の音…。」

少し走ってから止まった信号で、顔は冷静に保ちつつ、お尻を触る。
間違いないです。
久しぶりにズボンが破けました。
正確には裂けました。

やってしまったという気持ちより、お、久しぶり!と、感じる自分。

身なりを整えるのは、様々なオフィスに出入りするメッセンジャーとして大事なことの一つですが、世界のメッセンジャーがツギハギして履いているズボンにシンパシーを感じるのも拭えぬ事実。

昔、イベントで数年ぶりに会ったメッセンジャーが、数年前と同じ緑色のツギハギだらけのズボンをさらにツギハギして履いていたのを見た瞬間もうれしかった。

乗ったり降りたり、継いだり接いだり。
日々同じ事を変わらぬスタンスで繰り返し重ねていくメッセンジャーらしいこと。

なんて、洒落たことを、腰にジャージを巻いたメッセンジャーが語る夕暮れ。
3本から2本になったズボンのローテーションが、春先まで持つことを心から願います。

※ズボンの下にスパッツを履いているので、女性としての威厳は保っています。多分。

ひのりごと 33

すごいキョトンとした顔で、
「あんた、男の子?」
と、いきなり言われました。
エレベーターで一緒になったおじさんに。
発言が自由すぎる。
その、キョトンとした顔…私がする顔だよ…。
おじちゃん…。
と、思いながらも、咄嗟に間違えたおじちゃんのフォローにまわる私。
「この業界、男性が多いですからね。」

男の子。
女の子。

性別だけじゃなく、年齢もずれてる。

紫のニット帽
水色のネックウォーマー
キッズサイズのパタゴニアのジャケット
紺色のズボン
指切りの手袋
大きな大きな、バッグパック

…。
悪いのは私の格好?

次の日は橙色のニット帽にボア付きのネックウォーマーで仕事しました。

わたしの小さな乙女心。

ひのりごと 32

2013年の業務を無事に終えることができました。
(クリオシティの営業はあともう少し…)

今年もたくさんの方々にお世話になりました。ありがとうございました。

そして、いつもひのりごとを読んでくださり、本当にありがとうございます。

実は、私はメッセンジャー業務のアイコン的存在の無線を持っていません。(私の業務上必要がないので。)

無線を持っていた頃は、といっても何年も前…別のメッセンジャー会社に所属していた頃まで遡るのですが、
走りながら次々生まれる感情を、無線を通して別の場所で走るみんなと共有していました。
嬉しいこと、大変なオーダー、雨の日…
気持ちを直接口に出す事もあるし、みんなの無線の声で感じたり、逆に感じてもらう事もありました。
それが本当に走る力になっていました。

無線がなくなってからは、すごく物足りない訳ではないのですが、たまにいい事があった時などに、「あぁ今無線で言えたらな〜、言いたいな〜」と、よく思います。

そんな、日々走りながら蓄積されていく気持ちや考えを、こうしてひのりごとに書かせて頂くようになりました。
みなさんにとっては、たわいもないひとりごとだと思いますが、こうして読んで、少しでも共有して頂けている事がとても嬉しいです。

最近は、たま〜にですが、ひのりごとを読んでると声をかけて下さる方もいて、それもまたまた嬉しいことです。

きっとメッセンジャーにとって、「気持ちの共有」はキーワードの一つなんだと思います。
ディスパッチャーと、お客様と、呼吸を合わせ、決して優しくはない天候や状況を一緒に走る人達と感じ合いながら毎日たんたんと走り抜く。
走る時はいつも一人だし、見た目以上に地味な仕事ですが、こんな事に支えられています。

来年もクリオシティを、こんなメッセンジャーをよろしくお願いします。
そして、ひのりごともたまに…。

来年も全てのメッセンジャーが安全に走り抜けますように。
みなさまにとって素敵な2014年になりますように。

2013年12月27日の夕方、明日から始まる冬休みに心踊らせながら!(うっきうきー!!)
ノリ

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ひのりごと 31

お腹が空き過ぎて、ポケットに入れていたパンを信号待ちでモグモグしながら、師走を感じた夕方。

例年通り、街は人も車も増えて、師走感を演出しています。

仕事も例年通り忙しく、バタバタ、シャカシャカ走る毎日。

昨日も急ぎ足で、某ビルに入りました。
用を済ませ小走りでエレベーターから出て来て、警備員の方に入館証を返却しました。
同時に返却時間を紙に記入しようとすると…、
「私が記入しておきますので、先をお急ぎ下さい。」
と、警備員さん。
わー…なんて素敵な警備員さん!!
見た目も合間って執事みたい!

ちょっとした心遣いが余韻みたいに心に残って、その後気分良く走れました。(急いでることには変わりないけど。)

そして、もう一つ気持ち良く走れる理由が。
土曜日に、元メッセンジャーのノッチのお店、EFFECT(ひのりごと9参照)で洗車をしてもらいました。
メッセンジャーなら通常自分でやるものだし、自分ですればお金もかからないのだけど…
という葛藤もありながら、お願いしてしまいました。雨が続くとやる気もなくなるし…という言い訳もしながら。
結果、頼んで良かったです!
プロってすごいですね。自分の洗車と比べる必要もありませんでした。
気持ちもすごくすっきり!もちろん走りも快適です。
嬉しくてピカピカのブレーキを走りながらチラチラ見てしまいます。

気持ちのいい余韻を残せる「仕事」、すごく憧れます。

ひのりごと 30

「任せるところは、任せるし…。」
「そう、あいつすごいんですよ。」
「あいつと案件やってると気持ちいいんだよな。どんどん先回りしてくるし。」
「はい、仕事早いっすね。」

エレベーターで乗り合わせた、サラリーマンの会話。
(あいつ、すごいな…。爽やかで、気配り上手の優い人なんだろうな。きっと。)
いないところで大人二人からこんなに褒められるってすごいですね。

先に譲られて出た(恐縮です)エレベーターから自転車まで、なんとなく姿勢を正して颯爽と走りました。
あいつみたいにスマートだって思われたくて。
しかし、直後の届け先の内線電話の受話器を置くのにもたついて、なかなか切れない私。(海外のおしゃれな形の内線電話でよくある)

そんな私のメッセンジャー界での評価はどんなものなのかは知りませんが、先月でメッセンジャーを始めて丸9年を迎えました。
いよいよ10年目です。

小学一年生が高校一年生になったのと同じ月日。
どきどきしながら未知の世界に飛び込んで、思春期を迎え、終え、ちょっとだけ大人びてきたところでしょうか。

色々な事がたくさんあって、経験して、見て、出会って、別れて、気づいて、知って…
ここには簡単に書けないのですが、あまり変わらない事も。

昨日の雨、本当に辛かったです。
今季初めての冷たい雨。
指切りの手袋が早々に濡れ、飛び出た指がかじかみ、痛みと共に感覚がなくなりました。
信号で止まる度に手首を振って指先に血を流し、息を吹き込んで必死に暖め…。
何年経っても冬の雨の辛さは変わらないですね。

午後から晴れたのですが、他社のメッセンジャーとすれ違う度に
「よくやったな!よくあの午前中を乗り切ったな!」
と、心の中で勝手に褒め称えました。
ちょっとだけ先輩風を。

こんな風に毎日楽しかったり、辛かったり、嬉しかったり。
9年前に「メッセンジャー」を選んだ自分を褒めてあげたいです。

ひのりめ

前回冬が好きだと書いたばかりですが、夏には夏の思い出がそれなりに。

夏の間に気になったもの(写真)を少しだけここに。

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高輪の急坂を登りきったカーブで待っててくれた紫陽花。
東京中に咲く紫陽花は夏の始まりの楽しみの一つ。

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有楽町の駅前を渡る人たち。スーツ姿のサラリーマンが多い街に鮮やかな色。はっとしました。

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郵便局の入り口で。
頑張って、頑張って咲いたけど…偏りすぎてます。自分と同じ不器用な姿が愛らしい。

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丁寧な仕事。

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一日中雨が降り続いた日。メッセンジャーに負けない精神力。明治座から続く某演歌歌手の花道。

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蟹。
まっすぐな道をひたすら走っていたら、蟹が横切りました。

そんな夏。

ひとりごと、ひとりの目。

ひのりめでした。

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