いつも側にいた人が、サヨナラも言えないまま、いつの間にかいなくなる。
そんな別れを経験したことはありますか?
私はあります。
私の胸にいつもいた、雨の日は必ず寄り添うようにいてくれた…
雨具の、胸のロゴの刺繍が、
いつの間にかこんな事になっていました。
「Columbia」の、CとOが、メッセンジャーバッグのベルトに擦れて、消えていました。
ほつれたというよりは、バッグの上げ下ろしの動作で、少しずつ無くなったんでしょう。
日々、同じ動作を繰り返すメッセンジャーの業務。
その痕跡は、他にもこんなところにありました。
自転車のクランク。
漕ぎグセがあるのか、靴との擦れで研磨されてこんな感じに。
鍵をかける時に、フレームと接触する部分。一日に何度も繰り返すのでたいぶ削れています。
言わないと気づかない、小さなポイントですが、自分にとっては何だか大切に、そして、ちょっと愛しく思える、「仕事の跡」です。